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人気RPGの10振りの新作。
基本的には前作『真・女神転生3』のシステムを踏襲していて、携帯機ですが3人称視点でキャラクタを操作してマップを移動します。
この3Dダンジョン部分の3D感はなかなかのもので、常時3Dをオンにしてプレイしました。
3Dのダンジョン部分は思いの外良く出来ていたので、戦闘やイベントは2Dなのがちょっと物足りなく感じましたね。
また、今作では月齢、ダーク悪魔の区分が廃止されました。ダーク悪魔の区分が無くなったので、ごく一部を除いて、敵として登場する悪魔全てを仲魔に誘える様になりました。
戦闘もシンボルエンカウントになっています。
変更になったのは構わないのですが、レベルの低い敵まで、常にこちらに向かってくるのは面倒です。
しかも、接触時に攻撃しておかないと先制される事が多く、煩わしいです。
それに、急に囲まれたり、足を取られたりと意地が悪い仕掛けがあり、通路が狭くて回避しようがない事も多く、ちょっとうんざりでしたね。
戦闘自体の難易度はそれ程高くなく、いつでもセーブできるのが救いでした。
ちなみに、先制されたり弱点を突かれると容赦無いのは相変わらずで、こちらが弱いスタート直後は死にまくりの全滅しまくりでした。
この無慈悲さがメガテンらしさとも言えますが、もうちょっと調整してくれても良かったんじゃないですかね。
まあ、難易度を下げることも出来るので、プレイヤー側で調整出来るんですけどね。(悔しいのでしませんでしたけど)
地味に嬉しかったのが、ゲームオーバー時にゲームコインかゲーム内通貨を払う事で復活が出来まる点です。ゲームコインを使う機会が殆ど無いので嬉しかったです。
いつでもセーブできるので、ありがたいってほどでは無いですけどね。
また、今作ではいつでも合体出来る様になりました。ストックの仲魔にも経験値が入り、スキルを自由に継承できる様になったので、仲魔を集めて合体し、悪魔辞典を充実させていくのが楽しく、あっという間に時間が経ってしまいます。
仲魔を充実させていくのが、このシリーズの醍醐味ですからね。合体の履歴が記録されるのも地味ながら嬉しかったです。
ただ、スキルを自由に継承できる様になったのは、便利な半面、悪魔ごとの個性が薄くなった印象は否めません。ま、そうは言っても、次回作で戻ったら「何で自由に継承できないんだ!」って言うでしょうけど(笑)
あとは、スライドパッドでカーソルを動かせるのがありがたいです。
他のゲームでは、移動はスライドパッドでもメニューは十字キーってパターンが少なくなく、煩わしい事があっただけに、これは本当に良かったです。
その他ユーザインタフェースは若干慣れが必要ですが、慣れるとなかなか快適で、狭い画面でよく工夫して作られています。
さて、ここらで気になった点を述べますと、まず、2Dフィールドで通路が分かりづらいです。行き止まりでもたついている間に敵が寄ってきてイラッと来ますね。
どうも今作では、シンボルエンカウントへの移行が上手くいった感じがしないですね。
先述以外にも、メニューを開くと下画面のマップを参照出来ないので、見たい時はキャラを放置する事になるのですが、そうしてる間に、敵が湧いてどんどん寄ってくるのもイラッと来ます。
弱い敵が寄って来ないだけでも大分違うんですけどね。
次回作ではなんとかして欲しい所です。
あとは、従来の悪魔と新規の悪魔のイラストに統一感がなくて違和感を感じます。
デザイン的にも新登場の悪魔はイマイチですね。重要な役割が多いだけにガッカリしました。金子さんの偉大さが分かりましたわ。
それと終盤の盛り上がりがもう一つでした。仲間との対立、別れをもっとドラマチックにして欲しかったです。
最後に気になる部分をちょいちょい書きましたが、トータルでは安心して遊べるRPGに仕上がっています。
メガテンも大分遊びやすくなったなぁって印象で、新規の方も問題なく入っていけると思います。
また、過去作との関連を匂わせる部分が結構あり、ファンはニヤリと出来るかも。
ダンジョンの造形が良く出来ているので、据え置き機で見てみたかった気持ちもありますが、2画面でマップ表示があった方が遊びやすいし、3D表示ともマッチしているので、これで良かったのかな、と。
据え置き機で街を再現するのは、アトラスの規模では無理でしょうしね。
【ゲームクリアー:ニュートラルルート】