ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード　PS2

人気RPGのシリーズ5作目。
荒野を旅する「渡り鳥」など、シリーズの流れを踏襲しております。
また、前作までのプレイヤーキャラ(のそっくりさん)が町に登場するなど、従来のファンには嬉しいおまけがあったりします。

前作の「４」からHEX状のマスで戦闘を行うようになり、今作でもそれを引き継いでおります。バランス調整を良く取っている印象ですが、システム的には、ほとんど変更点は無い様に思います。
まさに完成形といった所で、そう考えると、次回作が同じHEXを利用したシミュレーションRPGになるのも頷けます。

さすがに完成形だけあって、戦闘は上手く作られています。特に場所・装備によって戦局が大きく変わるので、やり方によってなんとかなる、と思わせてくれるのが良いですね。
ただ、終盤のボスは無駄にHPばかり高い印象があります。

戦闘以外のシステムに触れますと、フィールド移動は「４」のロマサガ式から一般的な移動方式に戻りました。「荒野」が売りのシリーズですから、フィールドがきっちりとあったほうが良いでしょうね。
その他のシステムは特に変更なく、シリーズ経験者はすんなりと入っていけるのではないでしょうか。
先に次回作について軽く触れましたが、このまま続けていったらマンネリ化してしまうことも予想されましたので、違うジャンルを挟む事で、目先を変えるのは必然だったのではないでしょうか。制作者にとっても、ユーザーにとっても。

こう書くとマイナスイメージに捕らえられがちですが、この作品はシステム的には良く出来ています。良く出来ているだけに、このまま継続しても効果的な新要素を組み込むのが難しいんじゃないかな、と。

システム的には良く出来ていますが、ストーリーやテキスト、演出は相変わらずですね。
期待はしてませんでしたが、ここまでとも思ってませんでした。
シリーズ経験者はある程度耐性がありますが、初体験の人は間違いなく引くと思います。
いわゆる従来型ゲームの衰退が叫ばれて久しいですが、こういうことをやってたら当然の結果だな、と感じざるを得ません。

システム的には、非常に良く出来ているだけに残念ですね。

気になる点を付け加えますと、ロードが多少気になりますね。
また、相変わらずダンジョンのパズル要素が強いのもどうかと。「４」ではアクションを取り入れた為、パズルはおとなし目でしたが、また復活してしまいました。
あくまでRPGなので、もうちょっと考えて欲しいんですが、そういうシリーズなので無理でしょうね。

【ゲームクリアー　Exファイルキーコンプリート】