ワイルドアームズ ザ フォースデトネイター　PS2

個人的に、前作(AC:F)から評価が一気に高まった、人気RPGシリーズの第4弾。
前作を遊んだ後に、次回は変化があるんじゃないかと感じましたが、その通り、ヘックス制の戦闘・ロマサガ式マップ移動・パズル要素からアクション色が色濃くなったマップ・静止画を多用したイベント運び等々、従来からかなりのマイナーチェンジを施しております。
ボイスが入り、グラフィック的にもかなり向上が見られますが、その為か、クリアまでは短めで、30時間は掛かりません。また、前作に比べて、極める要素が物足りない感は否めません。

システム的にかなり変化があり、開始5分で、正直微妙な印象を受けましたが、続けてみると、まずまず良く出来ている様に感じました。

個人的に、延々とパズルを解くよりも、直感的なアクションの方が合っています。(クリアまでにアクションで詰まることは殆ど無いかと思います。)
ただ、マップは視点が固定されていますので、奥行きが掴みづらい点もあります。

次に戦闘ですが、こちらはなかなかいい感じです。割と戦闘不能になりやすいので、緊張感がありますし、基本的にヘックスに状態変化(毒・攻撃UPなど)をつけますので、移動にも気を使います。反面、雑魚敵を一掃する手段もありますので、煩わしさも無く、完成度の高いシステムと言って良いのではないでしょうか。
惜しむらくは、出来が良いだけに、長期戦になり辛いのがもったいなく感じます。

ストーリー的には平凡で、展開に疑問符がつく点もあります。
それに、登場人物が死にすぎです。少年の成長物語で、そういったことを乗り越えていく様を描きたかったのは分かりますが、出てきたキャラがその場で死んでいくので、見せ場無く消費されていく印象が強いです。

正直、前作ほどの出来にはありませんが、十分及第点を付けられる水準です。そして何より、生まれ変わろうとする姿勢を評価したいですし、これからのシリーズがどうなるのか、見守って行きたいと思います。
【ゲームクリアー、コンバートあり】