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誘拐され廃墟に閉じ込められた主人公。同じ境遇の人物が集う中、解放の条件は3日間に渡る「殺し合いゲーム」に勝ち抜く事…というお話のテキストアドベンチャー。
選択肢は無く、ただひたすらに文章を読み進めていく形ですが、周回を重ねる事で、違ったストーリーが展開します。
オートやスキップ、どこでもセーブ&ロードなど、このジャンルの標準システムは実装されていますので、評価はストーリーということになります。
で、良かったですね。
映画などでよくある設定ではありますが、単純に複数のストーリーが楽しめるのが嬉しいです。
出会う順番など、ちょっとした事で運命がガラッと変わって、前回で敵対したキャラと一緒に進んだり、逆に生き残ったキャラが見せ場なく死んだりと、全く違ったストーリーが展開します。
極限状況下での心理も説得力があると思います。
それと、周回を重ねるごとに核心に迫っていく感じが良いですね。
主人公は行動に一貫性がある人物なので、分岐ではなく、ひたすら読ませる形にしたのは正解だと思います。
物語に分岐は無いのですが、プレイヤーの行動がゲームに介入する上手い作りです。
このゲームの一番のポイントはここですね。
なるほど、と唸らされました。
さて、イマイチな点を挙げますと、まずはナレーションが説明し過ぎな点ですね。主に序盤ですが。
そこを想像するのも楽しみ方なので。
あとは、劇中でそっくりな設定の人物が全く似ていなかったり、全体的に絵は微妙ですね。
なかなか良く出来たテキストアドベンチャーなので、このジャンルが好きな方は楽しめるかと思います。
【ゲームクリアー】