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シアトリズム ファイナルファンタジー 3DS


『ファイナルファンタジー』の楽曲で遊ぶ音ゲー。

1~13までのキャラでパーティを組んで、ゲームを進めていきます。
音ゲーは記録を更新するストイックな遊びになりがちですが、キャラの成長や収集要素を絡めて、積み重ねが無駄にならないのが良いですね。
パーティを攻撃重視の編成にして、敵をたくさん倒してアイテムや経験値を稼いだり、守備重視で失敗しないように回復や防御を固めるなど、目的に応じてキャラを入れ替えたり、アビリティの組み合わせなどを含めて色々と試行錯誤するのも楽しいです。
この辺は従来の音ゲーにはない要素で、FFらしさがミックスされて上手い作りになっています。
この作品を遊んでいる人は、こういったRPG的要素に楽しさを感じる人が大多数でしょうしね。

音ゲーのステージは、バトル、フィールド、イベントの3種類で構成されています。
色々なタイプの楽曲がありますし、使われた場面も様々なので、ステージ構成を分けたのは正解だと思います。
ただ、バトル>フィールド>イベントの順で面白さにハッキリと差があるのが残念です。
全体的に音ゲーとしての判定は甘めなのですが、イベントだけはやたらとシビアで、マーカーの速度が変化したりして、音ゲーとしての叩く楽しさが他に比べて弱く、あまり面白くなかったです。
ここはもう一工夫欲しかったですね。
楽曲がもったいなく感じてしまいました。

あと、各シリーズのオープニング、エンディングの曲はおまけみたいなもので、曲数の割に少なく感じます。
13もあるから仕方ないですけどね。

ちなみに、この曲を遊ばないと先に進まないとか、順番もないので、自由に遊ぶことができます。
もちろん、やり込むことで新たな曲が解放される要素はあります。

また、ランダムに「闇の楽譜」が生成される「カオス神殿」というモードがあり、ここで入手できるクリスタルのかけらを集めることで、新たな仲間が解放されます。
生成された闇の楽譜は、すれちがい通信で配信する事が可能です。

この闇の楽譜を遊ぶのが楽しいです。
明らかにドラクエ9の宝の地図を参考にしていて、それに似た中毒性があります。
ドラクエ9は地図のボスがレアアイテムを落としましたが、こちらもボスを倒す事でクリスタルのかけらを落とします。
これを集めて仲間を開放しますが、簡単に揃わないのがまた良いですね。まあ、流石にドラクエ9ほど手間はかかりませんけどね。
この闇の楽譜を遊んで仲間を増やしていくと、キャラのレベルとプレイヤーの実力が上がって、高難易度の「究極の譜面」にもついていける様になります。
この辺も上手く出来ています。

ただ、カオス神殿で、キャラのレベルが高くなってしまうと、レベルの低い楽譜が入手できなくなる仕様は失敗ですね。
ドラクエ9に倣っているのですから、楽譜の出現の仕組みも真似れば良かったのに…。
そうすれば、高レベルの楽譜の価値も高くなって、すれちがい通信に生かされたはずです。

先にも少し述べましたが、音ゲーとしての判定は甘めなので、この手のゲームを遊んでいない人でもすんなりと遊べると思います。

それとまあ、何と言っても、遊んでいると色々と頭をよぎりますよね。
昔の曲を遊ぶと、「あ~、こんなのあったよねー」と思うし、3のイベントステージで、キャラの名前がDS版のキャラ名だったのには「芸が細かいな~」と感心し、13のイベントを3DSで見た時にはちょっとした感慨もありました。

「13も曲は良かったよな…」と思ったり、「11はやったことないけど、やたらとカッコイイ曲だな」とか、単純に音ゲーを遊んで楽しむ以外に、本当に色々と思いが浮かんできました。
この辺も他の音ゲーにない、この作品ならではのウリですね。
作品のウリというか、遊ぶ側の頭が勝手にフル回転しているだけですけどね。
まあ、それもFFの力があればこそ、ですねよね。

思い出補正抜きに、音ゲーとしても良く出来ていると思います。
ただ、やっぱりステージによって面白さに差があるんですよね。バトルが圧倒的に面白く、その他がどうしても霞んでしまいます。
元がRPGですから、仕方ないと言えば仕方ないんですが…。

それと、スライドタッチの認識がうまくいかない事が結構あります。特に↑。私のやり方に癖があるのかもしれませんが…。

今後「シアトリズム」として展開していくなら、色々と改善すべき点があります。
それだけのポテンシャルを秘めていますし、その資産があるのもスクエニだけでしょう。
楽しく遊んでいるだけに、この1作で終わらない事を期待しています。

【ゲームクリアー:全究極の譜面クリアー(3/21 追加DLCまで)】

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