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渋谷を行き交う8人、それぞれのめくるめく5日間を描いたアドベンチャー。
いわゆる「サウンドノベル」第3弾。今となっては結構な豪華キャストです。
この作品、8人の物語を交互に進めていく「ザッピング」がウリのひとつです。
8つの物語はそれぞれ独立していますが、彼らの行動が、別の誰かに微妙に影響を及ぼすことで話が進んでいきます。「金八」のザッピングが他の物語に影響を及ぼさないのに対して、こちらはささいなことが互いに影響し合っており、まさに「街は運命の交差点だな」と感じたりします。その交差は一時的なもので、再び自分の道を歩んでいくところも良いですね。
ただ、話が面白くなってきた時に、別の話にザッピングしなければならない事も多く、話の腰を折られる印象があるのは否めません。
ザッピングに慣れるまで難しく感じますが、慣れてしまえばかなりスムーズに進みました。おかげで中盤以降は殆どバッドエンドを見る事が無く、逆にもったいなかったかも…。
また、TIPと呼ばれる語句の説明も楽しい物が多いです。数が多いので、長時間遊んでるとチェックしないこともありましたが…。
で、システム面にも見所がありますが、何と言っても、それぞれのストーリーが面白いです。
謎解きは殆ど無いので、ストーリーが気に入らないと全く面白くない作品になりますが、個人的にはかなり楽しかったです。特に、牛尾、馬部、陽平の話がお気に入りです。(青ムシの話は読んでて疲れたけど…)
それと、やはり実写取り込みが良いですね。シルエットやアニメとは説得力が全く違います。バッドエンドのときのばかばかしい映像も楽しいです。ちなみに好きなキャラクタは日曜日と木嵐です。
渋谷中をロケで廻ったりして、お金も掛かった物と思いますが、この作品の流れを汲んだ物が制作されることを期待したいです。
【10人をクリアー】