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「逆転裁判」のスピンオフのアドベンチャーゲーム第2弾。
前作の続きのストーリーで、主要人物もそのまま続投しています。
前作は「裁判」から引き継いだ初めての作品で、無理して「裁判っぽさ」を出そうとして、それが痛々しくて気の毒に感じる部分もありました。
ただ、今作で早くも自分のものにした印象です。
理詰めで相手を追求する正統派な作りで、堅実な御剣らしさが良く出ています。
ぶっ飛んだキャラ、展開を抑えめにして、巧ディレクターの幻影を追わずに「検事」らしさを作り上げたと言えるでしょう。
まずはここを評価したいです。
また、一つひとつの話の密度が濃厚で、砕けたキャラが多いのに、ゆるさが全くないんですよね。
これも「裁判」とは違う点で、「検事」らしさとして生かして欲しいと思います。
そして、違うアプローチでありながら、従来のバックボーンを上手く絡めている点が素晴らしいですね。
しかも、従来のキャラに絡めるだけでなく、作品の柱の一つとして表現しています。
何と言うか、出来が前作とは段違いなんですよね。
ここまで良くなるとは驚きです。
べた褒めですが、ここらで少し注文をつけると、今作は音楽がイマイチ盛り上がりませんでしたね。
メッセージスピードの変更やバックログ、CGギャラリーの閲覧も出来るようにして欲しいです。いい加減。
また、裁判時代からですが、犯人のパターンが決まってきているのがね…。
あとは細かいですが、「ゲームの続きは法廷で」の台詞は「ゲームではない。殺人事件だ。」と言って欲しかったです。
今作の出来やテーマで、次回作へのハードルが相当高くなりました。
難題ですが、このスタッフなら、それに応えてくれるんじゃないかと期待しています。
いいキャラも育ってきたし、本家を超える意気込みで頑張って欲しいと思います。
【ゲームクリアー】