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ゴーストトリック DS


『逆転裁判』の巧舟ディレクターが贈る新作ミステリー。

プレイヤーは謎の死を遂げた主人公の魂となって、物にとりつき、操る事で目の前の出来事を少しずつ変えていきます。
魂でいられるのが夜が明けるまでなので、それまでに自分は何故死んだのか、そして自分は何者なのかを探っていきます。

プレイヤーが操作する部分は、パズルゲームと言って良いでしょう。
それにストーリーが乗っかっています。

パズルと言うと、拒否反応を起こす方もいると思います。
私も好きなジャンルとは言えません。

ただ、このゲームは『レイトン教授』みたいに、話と脈絡の無い謎かけを吹っかけられるのとは全く違い、お話の流れに沿って行動していくので、パズルをやらされている感じがないです。
人物の動作に合わせてタイミングよく行動し、少しずつ状況を変化させ、上手く行ったときは快感です。
システムとストーリーがマッチしていて、とても上手く出来ていますし、話もかなり面白いです。

また、中断しやすいように、こまめに章で区切られているのもいいですね。
逆転裁判だと、1話のボリュームがあったし、中断すると忘れてしまう部分もあって、「1話を一気にクリアしないと」って気になったのですが、こちらは各章冒頭に簡単なあらすじがあるので、中断しやすい作りになっています。
まあ、次が気になる様に章が終わるので、ついつい進めちゃうんですけどね。

それと、キャラの動きが特徴的で味があります。
縁取り無しで全身を描く形になっていて、他にはあまりない、独特のグラフィックです。
で、そのキャラの動きにこだわって作られています。
カバネラ警部はもちろん、管理人の階段を降りる様に、踊る中年やローラースケートなど、妙にリアルで、思わず真似したくなる動きばかりです。

かなり満足のいく出来で、面白かったです。
ただ、クライマックスの盛り上がりには逆転裁判2、3には劣ります。
原因はハッキリしていて、プレイヤーの介入がパズル部分に特化していて、お話を自分で解決する流れではないからです。
まあ、これはシステム的にどうしようも無いんですけどね…。

さて、この作品はテキストやサウンドなど、逆転裁判をかなり意識して作られています。
遊んでみて、巧さんの新作逆転裁判をやりたい気持ちが高まりましたが、同時に、逆転裁判の呪縛から解放された、まっさらな新作を遊びたくもなりました。

最後に難点を述べますと、セーブがひとつなのはケチ臭い印象を受けましたね。

【ゲームクリアー】

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