フロントミッション3　ＰＳ

オープニング（クリックで画像拡大します）

いやあ、ボリュームがあります。
ストーリーが2通りあり、序章からしっかり分かれているので、たっぷりと楽しむことが出来ます。
このシリーズが結構好きなので、いい方向に進化している感じがして嬉しかったです。

2通りあるストーリーが、それぞれ全く反対の視点から話を進めることになるのですが、両方進めることによってかなり楽しめますし、舞台設定にかなり凝っています。
その一つに「ネットワーク」があります。これはインターネットのようなもので、ゲーム中の企業・団体・政府機関などの「ホームページ」を見ることが出来るのですが、これがめちゃめちゃ凝ってます。
情報量が豊富なのはもちろん、各サイトごとにそれぞれ特徴があり、壁紙やソフトのダウンロード等、まさにインターネットをそのまま再現したのは凄い根気の要る作業だと思います。
ただ、繋がり(読み込み)が遅いところまで再現されてますケド…

このネットワークを見ていなくても、イベントが豊富でキャラクターが生きているので、すんなりとストーリーに入っていけます。特に、仲間の個性がネットワークの中の「メール」にも良くでています。

はじめにボリュームがあると書きましたが、ステージ数が豊富なのはいいのですが、ステージ毎の変化に乏しく、数があるだけに、同じことの繰り返しな感じがするのは否めません。
また、今回は装備するパーツによって覚えるスキルが変ってくるのですが、装備品というのはどうなのだろう、というのが正直なところです。
あと、このシリーズ共通のことなのですが、マシンを自分でセットアップする際、どうしても個性をつけられない、つける必要がないのが惜しい点です。

この作品は、「人間の愚かさ」について語っていきたいのだと、オープニングから判断しました。
が、主人公たちは傭兵的な存在で、ほとんど選択権はなく戦闘に駆り出され、葛藤する場面に直面しないため、このテーマについての描写は不十分であると思います。
強いて言うのであれば、2つの全く異なった立場でのストーリーで、それぞれ自身の信ずる正義のために戦っている点に見出すという事くらいでしょうか。

いろいろと書いてきましたが、ストーリー自体は良く出来ており、噛めば噛む程に味が出るというか、ネットワーク等遊びこめば遊びこむ程に、楽しくなってきます。

最後に細かいことを言いますと、ゲームをはじめる度に、カーソルが「start」に合わさっているので、ボタンを連打しているとニューゲームに行ってしまうのがちょっと…「load」にあわせて欲しかったですね。
【2ルートクリアー】

戦闘シーン（クリックで画像拡大します）