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タイトル画面。(クリックで画像拡大します) |
大人気RPGがついに12まで来ました。
11はオンライン専用でしたが、今回は通常のRPG。
また、今までとは違うスタッフが主要ポジションを占めていますが、基本的にはFFの流れを踏襲したつくりになっています。
FFといえば美麗なグラフィックが売りですが、今回も主要キャラやボス敵がフラッシュバックされるオープニング映像から、いきなり「おおっ」て感じです。
いわゆるムービーはテカテカしてますが、通常デモは表情がしっかりしていると感じました。
また、ゲーム終盤にかなり長いムービーがあるのですが、ここまで長いのは初めて見ました。
音楽は作曲した崎元さんらしさが良く出ています。
この人は大地や大空などにマッチした、広く開放感があるサウンドが特徴的だと思っていますが、マップ移動や空でのイベントに良くマッチしています。
戦闘での切替がないのも、この人らしさが生きた感じです。
で、その戦闘ですが、いわゆるシームレスで、マップ上の敵に近づくと、お互いに行動を開始します。
こちらの行動は、その都度命令することも出来ますが、基本的には予め設定した行動をするオートバトルです。
このオートバトルが特徴的で、設定したこと以外一切しません。
設定しなければ、気を利かせてケアルやエスナしてくれる、なんてことはありません。
最初は「AIで適当にやってよ〜」と思いましたが、慣れてくると便利です。
戦闘不能になったらすぐにレイズをかけるし、効果が切れてすぐにプロテスをかけてくれます。火に弱い敵→ファイアなども設定できますので、かなり便利です。
また、一番の利点はスピーディなところです。
RPGにおける戦闘って、多かれ少なかれ煩わしさがあるんですが、このゲームに関してはかなり低いと言えるのではないでしょうか。
ただ、戦闘が面白くなるのはパーティが組めるようになってからですね。
基本的に見てるだけなので、一人だと絵的にも地味だし、役割分担も出来ないので面白くないです。最初はホントに「このシステムやばいんじゃない?」と思いました。
戦闘の不満点を付け加えると、色違いの敵が多いのが残念でした。敵の動きとか、容量的にギリギリだったのかもしれません。
その他、だだっぴろい街でお使いさせられたり、主人公の演技が下手なこともあって、序盤は「これはやばすぎ」と思ましたね。最初のイベントをこなせばワープ屋(無料)が登場するので実害は少ないのですが、これは再考の余地ありですね。
スタッフとしては、この世界の町並みを感じて欲しかったのだと思いますが、遊ぶ方としては「無駄に広い」という印象ばかり残ります。
「世界」と述べましたが、このゲームはGBAの「ファイナルファンタジータクティクスアドバンス」と世界観を共有しています。
ただ、ストーリーは全く関係ありませんので、遊んでいた方が楽しめる、といったこともありません。ご安心を。
また、今作は敵が殆どお金を持っていません。お宝と呼ばれる敵の残骸を換金してお金を貯めます。そのお宝を売ることによって、新たな商品が並ぶこともあります。
それはそれで結構なことなんですが、従来に比べると、お金があまり手に入りません。
にも関わらず、新しい街に着くと、必ずと言って良い程強い武器が並び、魔法や技も購入するシステムも相まって、お金稼ぎが必要になるのが面倒なところですね。
RPGのお金稼ぎは嫌いじゃないんですが、その機会が多く、当然経験値なども溜まる訳で、クリアまでボス敵などに苦戦しなかったのが残念です。もうちょっと苦心しながら色々やりたかったんですけどね。
松野ゲーだけに、ハボリム救出ステージみたいな手応えが欲しかったです。(まあ、TOもこれも自制すれば良いだけの話といえばそれまでですが)
また、松野作品だけに、後半のストーリー展開にもっとふくらみを期待しましたが、意外とあっさり風味な印象です。いくらでも続編が作れそうな感じですが、どうでしょうね。
びっくりするほど秀作とは思いませんが、見せ方の上手さや、作業(戦闘)にストレスがないので、やり始めるとついつい時間を忘れてしまいます。さらに、モブ(賞金首)などのサブイベントが豊富で、遊びつくすにはかなりのボリュームです。(やらなくてもクリアには全く支障ありません)
独特の戦闘システムですが、売れるソフトだけあって、アクが強い感じはしません。過去シリーズへのオマージュも込められており、FFファンには十分楽しむことが出来るものと思います。
ちなみに、好きなキャラはバッシュです。(彼と対になるキャラにもう少し見せ場が欲しかったですね)
【ゲームクリアー】
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