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爽快ぶっ飛びスノボゲームSSXの4作目です。
シリーズ最高のスピード感と複雑なコース構成になっています。
SSXといえばスピード感のほか、高いジャンプによる滞空感が加わった他のレースゲームとは一味違った爽快感を得られるゲームです。
ほとんど横の動きしかない車系のレースゲームに比べ、高さの概念が強いSSXはさらに複雑な操作が必要になります。
これは操作が難しいから難易度が高いという意味ではなく、ジャンプの高さを調節できることを活かしたショートカットもできる自由度という意味が強いです。
そして今作ではスピード感が桁違いに増しています。
スピードそのものもですが高速滑走時にかかる画面のエフェクト、壁や木の近くを通るときのビウッという振動がさらにスピード感を掻き立てます。
コースはさらに複雑になり、1つのコースからさまざまなルートを選んで滑ることができます。
ルートとルートは木やレールなどの障害物で区切られていることが多いのですが、その障害物の上に乗って進んだり飛び越えて隣のルートに移ったりと自由にコースを滑れます。
ルートは縦横に交差していることも多く、ルートの途中で道が途切れているところを飛び越せずに下に落ちたとしても違うルートに移っただけで問題なく進めたりします。
ただ残念なことにトリックが中途半端になった印象があります。
基本的なグラブトリックは変わっていないのですが、前作のウーバートリックがモンスタトゥイークに、スーパートリックがモンスタートリックという名前に変わっています。
モンスタートゥイークやモンスタートリックのときは全体の動きがスローモーションになる演出があるのですが、カメラがキャラの真横に動いていくため真下が見難く、着地が難しくなっています。
動きがスローモーションになってもタイムは普通にカウントされているのでレースでは全く使い物になりません。
ちなみに前作ではアドレナリンゲージを一気に溜められるモンスタートリックはレース中でも実用性が高く、出せるところでは積極的に出す感じでした。
モンスタートリックが右スティックで出せるようになっているのですが、これもどうかと思います。
前作のモンスタートリックはスーパートリック(今作のモンスタートリックに相当)を決められた回転数できめることでボーナスポイントを得られるという正確なコマンド入力が重要な格闘ゲームの必殺技的なものでした。
今作のモンスタートリックは右スティックを倒してひねるだけの簡単な操作で出せ、一撃必殺だった前作に比べて点数もそれほど高くありません。
ほとんどテクニックを必要としないので決まったときの達成感というか、そういう感じの爽快感がなくなっています。
前作ではモンスタートリックが決まるとカミナリとともに「モンスタートリック!」という声とドガンと増える点数表示が爽快だったのですが、今作では動きがスローモーションになって「MONSTER」という文字だ出るだけで寂しい感じがします。
タイムを競うレースは楽しいのですが、トリックによる点数を競うフリースタイルは微妙な感じです。
前作はモンスタートリックのコマンド入力が熱くてフリースタイルにも頑張れたのですが・・・。