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ロールプレイング 1996年4月5日発売 スクウェア
人類滅亡まで残り16日。最後の16日間を4人の導かれし者たちが奮戦する、といったお話のRPGです。
「4人」と言っても、彼らはそれぞれ別々に行動していますので、プレイヤーはこの16日間を3つの視点で体験し、最後に合流する形になっています。
私は「合流系」が好きなんですが、このルドラも、操作していないパーティと絡むイベントや、彼らの行動によってもたらされる変化、同じ時間軸で「そのとき彼らは」みたいな感じで、一つのイベントでも楽しさが2重・3重になってきます。
そして良く練られたシナリオ・世界観が、その楽しさに深みを増しています。世紀末的なちょっと重めのストーリーで、荒廃した世界や、運命に立ち向かおうとする姿、奮戦むなしく止まらない滅亡へのカウントダウン、そして最も重要な滅亡と再生のサイクルについてしっかりと作られています。
また、それに関わるキャラクターたちの思考・役割もしっかりと描かれている点にも非常に好感が持てます。
さらに、この雰囲気を盛り上げる音楽の出来が最高です。章ごとフィールドやボス戦の音楽を変えている点もツボで、まさに素晴らしいとしか言いようがありません。
秋葉原まで行ってサントラを買う程気に入ってます。
で、このゲームのもう一つの特徴である「言霊システム」についても触れておきたいと思います。(通常はこちらがメインかな?)
簡単に言うと、自由に文字を入力して、魔法を作るシステムです。
ですから、知ってさえいれば初めから強力な言霊を使うことも可能です。逆に知らなくても、ゲーム中にヒントが沢山ありますし、FFやDQにある呪文をそのまま入力しても使えたりしますので、何とかなります。
それに、作った時点でどんな効果か分かるのも嬉しい点です。
ただ、このゲームは全体的にボス敵が強いので、言霊をしっかりと揃えておかないとかなり苦戦することになります。
さて、正直言って特に指摘するような欠点は見当たりません。ぱっと見た感じ、フィールドマップが寂しいですが、4人が同じマップを行き来することを考えると、ちょうどいい気がします。
それに、寄り道や小ネタ的要素が多く、実際は奥が深い作りになっています。
さらに細かいことですが、HPやダメージの数値が小さめなのも好感が持てます。
残量や回復量等の把握が容易ですし、無茶な数値が出ないことで緊張感を持ってプレイすることが出来ます。(特にボス戦で)
ただまあ、デューンの16日間も経験したかったなぁってのはありますね。
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