RPG 1992年2月14日発売 エポック社
■ドラゴンスレイヤー
「ドラゴンスレイヤー」シリーズがRPGになった「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」を紹介したいと思います。
セリオス王子が、復活した破壊神を倒す旅に出る…というごくごく普通のRPGです。
まずシステムの紹介を。戦闘はターン制ではありません。
素早さが高いとその分行動回数が増えます。
それからレベルアップ時、4つのパラメータに能力値の振り分けが出来ます。「つよさ」「かしこさ」「すばやさ」「うん」の4つです。それぞれ「HPの上がりやすさ」、「MPの上がりやすさ」、「行動回数」、「クリティカルを出す確率、受ける確率」に影響します。
この4つがどれも重要で、最終的な能力値や戦いやすさを考えると結構悩みます。しかし「オート」で振り分けも出来るので安心!
そして戦闘時のメッセージに力が入ってます。
植物モンスターが花粉をばらまくと「セリオス達は一斉に鼻をつまんだ!」
魔法使いの敵(名はアジイ)を沈黙させてやると「アジイはひまなので眠くなってきた」などなど、他にも色々笑えるメッセージが存在します。
それに合わせてあるのか、戦闘曲が「勇ましい」感じではなく「楽しい」感じの曲なのも良い感じです。
ただ、能力値の振り分けが出来る点や、どのキャラも全ての装備を身に付ける事が出来るという点においてイベントを進めるにつれて全てのキャラの能力が似てきてしまい、個性を感じられなくなってしまったのは少し残念だったかも。
まあ好きなキャラに好きな魔法を覚えさせられるので、戦闘の役割分担の調整は可能ですが。
レベルも少し上がりやすく、イベントで迷うところもあまり無いので物足りなく感じるかもしれませんが、「普通のRPGがやりたい」…という人には結構お勧めのゲームです。
フィールド曲は良いですよ~。それでは。
80点 : ストレスなしの優良作
全6章で構成されていて、各章をクリアすると、その地域のモンスターは消滅する。レベルアップ時に自分でパラメータを振り分けられるのが特徴的。
移動が速く、ウインドウ操作も快適。戦闘では回避される事も多いがクリティカルも多い。レベルが高くなっても10分位戦闘すればレベルが上がるので、レベル99にするのも苦ではない。
ドロップでしか入手出来ないレアアイテムが多いが、少し粘れば大体落としてくれる。
どこでもセーブ可能、宿屋と魔法はほぼ無料、逃げるは必ず成功する、毒や気絶は戦闘終了後に自動回復、敵のHPが丸見え、オート戦闘あり等、ものすごい親切設計。
ケチをつけるとすれば、一目で分かるワールドマップがない、呪文やアイテムの説明がほぼ無い、敵が見えない時は囲まれる事がある、ワプが進行順に並んでいない、ぐらいか。
とにかくストレスを感じさせないように配慮されているので、システム的には理想的なRPGかも知れない。