RPG 1993年11月30日発売 バンプレスト、ザムス
少々陳腐な言い方をすれば、ドラクエとロマサガを足して割ったようなゲームかも知れない。
これはシステム面の話であって、各町で情報を集めないと次の街やダンジョンに進めず、移動方法がロマサガのよう(でも、3しかやったことがないので、自信がない表現なのだが)に選んでポン、なのである。
シナリオ的には、王道…の斜め右くらいの内容で、暗かったり明るかったりと落差が極端なのに、どれも違和感無く心に入り込んだ気がした。
暗い話の場合は、後味が悪いのが多かった気がするが、明るい話は「作ってる人も、面白半分でやってるだろうな~」的なものがあるので、バランスが上手く取れていて、プレイヤーも救われていると思う。
主人公は冒険者志望の若者で、色々な冒険を目指してヴァルカノン島を旅をするのだが、それが骨格であって、肉付きはあってないようなもの。
何もせずにゲームを終わることも出来るし、島にある全てのイベントをこなした後にでも、クリアしないままいることも可能。
違うゲームに例えるのなら、メタルマックスシリーズが近いかも知れない。
↑でも少し書いたが、シナリオが少々独特なので、頭文字がDやFの有名RPGから離れてみたいときには、是非オススメ…出来る内容でもないのだが、遊んでもらいたいゲームではある。
昔のゲームなので、インターフェイス的な問題があったり、バランスの調整が雑だったりするが、RPGがかなり好きな人ならプレイしてもらいたい。
システムはかなり独特でクソゲー要素があるのですが、すごくやり込みました。
登場キャラクターも魅力的。
私はかなりお勧めします。
大好きなロープレを挙げろと言われたら、たぶんドラクエよりも先に上がるんじゃないかなと思います。この自由度の高さが大好きでした。町に行っても行かなくてもいい。月日が流れており、誕生日には祝ってくれるイベントも一日ずれるだけで生じない妙なリアリティが好きだった。何しろ船着き場から始まる物語は、いつでも船着き場に戻ることでエンディングを迎えることができるのだから、開始数分で終わらせることも出来てしまうのだ。こんなゲームは当時にしては斬新でした。
金貸し屋に金を借りて、期間内に返さなければ殺されてゲームオーバー。宗教団体の勧誘に安易な気持ちで乗ってしまったら、いつの間にか信者にされてゲームオーバー。こういった何かと現代社会の風刺ともいえるシステムが多くて、当初の僕には非常によい勉強をさせられましたよ。またこのゲーム、他のゲームと違って選択の誘導があまりないのも特徴です。例えば盗賊退治を引き受けますか?と言われて いいえ と言っても結局はそんな事言わないで!となって はい といわざるを得ない展開になるのが普通。このゲームにもまったくないわけではないが、大半は いいえ を選んでもストーリーが進む構築になっているのが印象深かった。ふざけて選んだはずが、そのまま物語が詰んでしまうことだってあるのだ。だから選択肢の時は他のゲーム以上に緊張したものでした。自分ならどうするか?冒険者ならどうするか?いつのまにか自分が主人公になっているみたいで、それが妙に面白かった。普通ロープレをもう一度やり直すというのは、エミュレーターを使ったとしてもよほどの作品でなければ僕はしませんが、ソウル&ソードはその中の一つです。シナリオもストーリーも仲間の何気ない会話も、どこか心に来るものがありました。
今の時代に、こういうピュアで王道なロープレはまず出ないでしょうね。縁カウントが気にならない人、バランスが気にならない人、そういう人がいればお勧めしたいです。